茨城大学
農学部
食生命科学科

顔写真
教授

長南 茂

チヨウナン シゲル
CHOHNAN Shigeru
  • 1965年生まれ

経歴

  1. ヤマサ醤油株式会社研究開発本部 1991/04-1996/03
  2. 茨城大学助手農学部 1999/03-2003/09
  3. 東京農工大学助手 大学院連合農学研究科 併任 2000/04-2004/09
  4. 米国 St. Jude Children's Research Hospital 客員研究員 2003/02-2003/09
  5. 茨城大学助教授農学部 2003/10/01-2015/09/30
  6. 東京農工大学助教授 大学院連合農学研究科 併任 2004/10/01-2015/09/30
  7. 茨城大学教授農学部 2015/10/01-現在
  8. 東京農工大学教授 大学院連合農学研究科 併任 2015/10/01-現在

学歴

  1. 茨城大学 農学部 農芸化学 1989 卒業
  2. 茨城大学 農学研究科 農芸化学専攻 修士 1991 修了

学位

  1. 博士(農学) 東京農工大学
  2. 農学修士 茨城大学

教育・研究活動状況

炭素の運び屋“コエンザイムA”の細胞内代謝

 生物を構成する物質は主に「炭素」を中心とした高分子化合物で、炭素の重合体ということができます。生物は小さな物質に炭素を付加し、この大きな炭素重合体を合成していきます。このとき、細胞内で炭素の運び屋として機能しているのが、「コエンザイムA(CoA)」と呼ばれる補酵素です。CoAは非常に古い分子で生命が誕生した時には既にあったと考えられており、また生命活動を維持するには様々な物質が必要となりますので、このCoAはあらゆる生体内反応に利用されています。ある時はエネルギー生成経路に、ある時はアミノ酸生成経路、そしてある時は脂肪酸生成経路に。
 本研究室では生化学的手法を用いて、「CoAができるまでの生合成経路」、「CoAができた後の細胞内でのふるまい」を研究しており、微生物を材料にした研究では有用物質生産への応用を、ラットおよびマウスを材料にした研究では医薬品開発への応用をそれぞれ目指しています。

研究分野

  1. 応用微生物学
  2. 応用生物化学

研究キーワード

  1. コエンザイムA、パントテン酸キナーゼ、細胞内代謝

研究テーマ

  1. パントテン酸キナーゼでコエンザイムA生合成経路を強化した大腸菌の分子育種  コエンザイムA(CoA)は細胞内で炭素のキャリアとして機能する補酵素で、5段階の酵素反応で生合成されている。本生合成経路は初発反応を触媒するパントテン酸キナーゼ(CoaA)が鍵となっており、CoaAは真正細菌ではアミノ酸配列を基に3つのタイプに分類されている。大腸菌が持つ原核Ⅰ型CoaAは最終生産物であるCoAによって阻害を受けるので、大腸菌の細胞内CoA濃度はCoaAの性質で調節されている。一方、原核Ⅱ型およびⅢ型CoaAは最終産物で阻害を受けない。そこで、本研究ではモデル微生物である大腸菌を材料にして、大腸菌の原核Ⅰ型CoaAを原核Ⅱ型あるいはⅢ型CoaAに置換し、炭素のキャリアであるCoAの増産を目指し、最終的には炭素代謝をCoA増産により活性化した大腸菌を用いた有用物質生産への応用を目標とする。 2013/01-現在
  2. ラットおよびマウスにおける視床下部マロニル-CoAと摂食行動に関する研究  摂食すると生体内では代謝中間体としてアセチル-CoAおよびマロニル-CoAが増加し、これらは様々な生体内反応の基質として利用されている。しかしながら、近年、摂食行動をつかさどる視床下部においては、マロニル-CoAは単に炭素のキャリアとして機能しているばかりでなく、食欲を調節する物質としての役割もあることが明らかとなっている。摂食行動は心身の健康状態によっても大きく影響を受け、ラットあるいはマウスにストレスを掛けると、うつ様病態を示し、摂食量の増加あるいは減少が観察される。この心的障害に応答した摂食行動においてもマロニル-CoAは関係しているのであろうか。そこで、本研究では脳内および臓器内コエンザイムA(CoA)レベルを解析して、ストレスとCoAの関係を明らかにし、医薬品開発への応用を目標とする。 2013/04-現在

共同・受託研究希望テーマ

  1. 細胞内コエンザイムAの代謝機構解明および代謝改変 産学連携等、民間を含む他機関等との共同研究を希望 受託研究,共同研究

著書

  1. いばらきBooks 10 茨城大学発 持続可能な世界へ 長南茂 茨城新聞社 2010/10/10

論文

  1. 研究論文(学術雑誌) 共著 Efficient butanol recovery from acetone–butanol–ethanol fermentation cultures grown on sweet sorghum juice by pervaporation using silicalite-1 membrane Miho Kanemoto, Hideyuki Negishi, Keiji Sakaki, Toru Ikegami, Shigeru Chohnan, Youji Nitta, Yasurou Kurusu, Hiroyuki Ohta Journal of Bioscience and Bioengineering 121/ 6, 697-700 2016/06
  2. 研究論文(学術雑誌) 共著 Decreased hepatic contents of coenzyme A molecular species in mice after subchronic mild social defeat stress Yoshifumi Kubota, Tatsuhiko Goto, Yuki Hagiya, Shigeru Chohnan, Atsushi Toyoda Stress: The International Journal on the Biology of Stress Taylar & Francis 19/ 2, 192-197 2016/03 10.3109/10253890.2015.1137558
  3. 研究論文(学術雑誌) 共著 Prokaryotic type III pantothenate kinase enhances coenzyme A biosynthesis in Escherichia coli Yuta Ogata, Shigeru Chohnan Journal of General and Applied Microbiology 61/ 6, 266-269 2016/01/19 10.2323/jgam.61.266
  4. 研究論文(学術雑誌) 共著 Genetic engineering and metabolite profiling for overproduction of polyhydroxybutyrate in cyanobacteria Sayaka Hondo, Masatoshi Takahashi, Takashi Osanai, Mami Matsuda, Tomohisa Hasunuma, Akio Tazuke, Toichi Nakahira, Shigeru Chohnan, Morifumi Hasegawa, Munehiko Asayama Journal of Bioscience and Bioengineering 120/ 5, 510-517 2015/11 10.1016/j.jbiosc.2015.03.004
  5. 研究論文(学術雑誌) 共著 Effects of chronic mild food restriction on behavior and the hypothalamic malonyl-CoA signaling pathway Wataru Iio, Yuka Tokutake, Hiroaki Koike, Noriko Matsukawa, Takamitsu Tsukahara, Shigeru Chohnan, Atsushi Toyoda Animal Science Journal 86/ 2, 181-188 2015/02 10.1111/asj.12255

研究発表

  1. ポスター発表 外来パントテン酸キナーゼ遺伝子の大腸菌ゲノムへの導入によるコエンザイムA生合成経路の強化 環境微生物系合同大会2017 2017/08/29
  2. ポスター発表 ブタノール生産性Clostridium属細菌のゲノム情報に基づく発酵代謝系の分子遺伝学的解析 日本微生物生態学会第31回大会 2016/10/23
  3. ポスター発表 大腸菌由来アセチル-CoAカルボキシラーゼを用いたマロニル-CoAの増産 日本微生物生態学会第31回大会 2016/10/23
  4. ポスター発表 Genetic engineering for the overproduction of polyhydroxybutyrate in cyanobacteria 2015 International Chemical Congress of Pacific Basin Societies 2015/12/16
  5. ポスター発表 Ammonium acetate increases the production of butanol by Clostridium beijerinckii cultures growing in sweet sorghum juice 日本微生物生態学会第30回大会 2015/10/19

受賞

  1. 発酵と代謝研究奨励金 細胞内コエンザイムAの動態と代謝調節機構の解明 2005

担当授業科目

  1. 食品微生物利用学特論
  2. 化学Ⅰ
  3. 科学リテラシー
  4. 農学入門
  5. 食品生化学特論Ⅱ

所属学協会

  1. 日本農芸化学会 1989/01/01-現在
  2. 日本微生物生態学会 2004/01/01-現在
  3. 日本生化学会 1990/07/01-2015/12/31
  4. 日本生物工学会 2013/01/23-現在
  5. 日本肥満学会 2011/08/01-2016/12/31

委員歴

  1. 日本微生物生態学会 庶務幹事 2015/01/01-2016/12/31
  2. 日本微生物生態学会 第30回大会実行委員会 事務局長 2014/11/21-2016/03/15
  3. 日本微生物生態学会 評議員 2007/01-2010/12
  4. 日本微生物生態学会 編集幹事 2005/01-2008/12
  5. 日本微生物生態学会 事務局幹事 2004/01-2008/12