茨城大学
人文社会科学部
人間文化学科

顔写真
教授

渡邉 邦夫

ワタナベ クニオ
WATANABE Kunio
  • 1954年生まれ

経歴

  1. 茨城大学人文学部講師 1986/04-1988/03
  2. 茨城大学人文学部助教授 1988/04-1994/12
  3. 茨城大学人文学部教授 1995/01-現在

学歴

  1. 東京大学 教養学部 教養学科・ドイツの文化と社会分科 1976
  2. 東京大学 人文科学研究科 比較文学比較文化 博士 1982 単位取得満期退学

学位

  1. 博士(学術) 東京大学 2012/05/24

教育・研究活動状況

プラトン、アリストテレス哲学の研究。プラトン研究は『テアイテトス』の知識論を中心とする。2019年1月の全面改訂版翻訳出版(光文社古典新訳文庫)により完成を見た。知識論の源流をも探り、2012年2月に『メノン』光文社古典新訳文庫を出版した。アリストテレスでは『形而上学』第7-9巻における実体の研究、『デ・アニマ』の心の哲学から始め、『自然学』の構成と生成過程を見る研究を経て、倫理学の研究、とくに徳の倫理学の倫理としての正統性の問題に取り組んでいる。アリストテレス研究を『アリストテレス哲学における人間理解の研究』として2012年1月東海大学出版会から出版し、2012年5月に博士(学術)の学位を与えられた。教育において、主にアリストテレス倫理学の今日的意味を伝えてきた。2015/16年『ニコマコス倫理学(上下)』光文社古典新訳文庫(立花幸司氏と共訳)の出版が成果である。

研究分野

  1. 哲学・倫理学

研究テーマ

  1. 心身の難問に立ちむかうものとしてのアリストテレス哲学の研究 本テーマ名の科学研究費補助金基盤研究C(課題番号26370005)の支援を受け、アリストテレス『ニコマコス倫理学』と『魂について』および関連著作において、アリストテレスが心身関係をつねに哲学研究の中心においてその積極的な意義を主張しようとしたこと、この態度は正当化できることを多様なトピックをまたいで論じてゆく。 2014/04-2018/03

著書

  1. テアイテトス プラトン著、渡辺邦夫訳 光文社・光文社古典新訳文庫 2019/01/20 978-4-334-75393-1 プラトン中期ないし後期作品『テアイテトス』の翻訳と解説。「知識とは何か?」という問いのもとに、知覚、考え(判断)、真偽、説明にかんする西洋最古のまとまった理論的思索が記される。最新諸研究を踏まえた129頁の本格的訳者解説をつけた。
  2. ニコマコス倫理学(下) アリストテレス著、渡辺邦夫・立花幸司訳 光文社・光文社古典新訳文庫 2016/01 9784334753245 下巻は第6-10章の翻訳と解説、年譜等。内容は知的な徳と知性主義倫理の基礎理論、意志の弱さの難問の解決、愛・友愛の議論、快楽論及び幸福論の結論である。解説ではアリストテレスの古典の現代的意義も論じた。
  3. ニコマコス倫理学(上) アリストテレス著、渡辺邦夫・立花幸司訳 光文社・光文社古典新訳文庫 2015/12 978-4-334-75322-1 アリストテレスの倫理学の主著の新訳。上巻には原書の第1~5巻を収め、幸福の定義、人柄の徳の総論と各論、行為と選択の理論を含む内容である。
  4. 徳倫理学基本論文集 P.フット他(著)、加藤尚武・児玉聡(監訳) 勁草書房 2015/11 9784326102488 現代徳倫理学を代表する10本の英語論文を基本論文集として翻訳したもの。第五章となるマーサ・ヌスバウム「相対的ではない徳」の翻訳を担当した。
  5. 子どもの難問ーー哲学者の先生、教えてください! 野矢茂樹編著、野矢茂樹、雨宮民雄、伊勢田哲治、一ノ瀬正樹、入不二基義、大庭健、柏端達也、神崎繁、熊野純彦、斎藤慶典、柴田正良、清水哲郎、鈴木泉、田島正樹、土屋賢二、戸田山和久、永井均、中島義道、野家啓一、古荘真敬、山内志朗、鷲田清一、渡辺邦夫 中央公論新社 2013/11/10 987-4-12-004558-5 子どもの難問一つに二人の哲学者の答えを並べる。「人にやさしくするって、どうすること?」という子どもの難問に対して斎藤慶典氏と渡辺が答えるという形で担当し、「人にやさしいことは自分の実力の印です」という趣旨で答えた。

論文

  1. 研究論文(学術雑誌) The Theaetetus on Letters and Knowledge Phronesis 32/ 2, 143-165 1987
  2. 研究論文(学術雑誌) 単著 真理の議論の重層化の必要性について 渡辺邦夫 哲学雑誌『真理の再生』 129/ 801, 49-67 2014/10/10 0387-3366 現代では「真理」は命題や言明についていわれる価値であり虚偽と併存するように想定されるが、その想定を生んだアリストテレスの考え方には、同一指定にかかわる真理に関する、もうひとつの存在論的な発想もあったと主張した。
  3. 研究論文(学術雑誌) 形相から現実態へ 哲学雑誌 113/ 785, 38-54 1998
  4. 研究論文(学術雑誌) 単著 アリストテレスにおける理性と自己知 渡辺邦夫 ヘーゲル哲学研究 13, 149-158 2007/12/15
  5. 研究論文(学術雑誌) 単著 相対主義の貧困ーー『テアイテトス』169d-171d 『ギリシャ哲学セミナー論集』 3, 1-14 2006/03/31

研究発表

  1. 口頭発表(一般) 付帯的知覚と「知」 ギリシャ哲学セミナー第22回共同セミナー「アリストテレスの魂論」 2018/09/08 アリストテレス『魂について』第3巻第4章と「感覚と感覚されうるもの」第1章を主なテキストとして、人間が言語修得とともに知性的発展の道をたどり、発展において知性の裏付け・表現となる知覚はかれの分類では付帯的知覚だったと論じた。
  2. 口頭発表(一般) 「正しい行為」と徳倫理学 日本倫理学会第66回大会、主題別討議「最近の徳倫理学の展開」 2015/10/03 徳倫理学は「正しい行為の理論」を提出できないと当初考えられたが、Hursthouseの初めの理論提出とSwantonによる改良版理論の提出により他の立場と互角といえると主張し、知性主義の見地から今後の課題を展望した。
  3. 口頭発表(一般) 真理の再生 哲学会第52回研究発表大会 2013/10/27
  4. 口頭発表(一般) アテナイの法廷とソクラテス ギリシャ哲学研究会第54回研究会 2008/07/19
  5. 口頭発表(一般) 『デ・アニマ』の理性と自己知(シンポジウム「ヘーゲルと『デ・アニマ』」のパネラーとして) 日本ヘーゲル学会第4回研究発表大会 2006/12/10

担当授業科目

  1. 論理的思考入門
  2. 古典哲学・思想Ⅱ
  3. ギリシア語Ⅱ
  4. 理論哲学購読演習Ⅱ

所属学協会

  1. 法制史学会 2011/06-現在
  2. 日本倫理学会 2009/08-現在
  3. International Plato Society 2008/08-現在
  4. 古典文献学研究会(フィロロギカ) 2007/10-現在
  5. 日本科学哲学会 2007/06-現在

委員歴

  1. 日本倫理学会 年報編集委員・和辻賞選考委員 2014/09-2016/08
  2. ギリシャ哲学セミナー 運営委員(幹事) 2009-2011/09
  3. 日本哲学会 編集委員 2005/06-2009/05