研究発表

公開件数: 10 件
No. 会議種別 タイトル 会議名 開催年月日 URL 概要
1 口頭発表(招待・特別)
川端康成研究~孤児根性発生のプロセス~
第三十七回 茨城国語教育学会
2018/03/24

川端康成が受けた国語教育という視点から川端文学の発生について述べた。中学校5年生の時に雑誌「団欒」(大正6年3月)に掲載された「生徒の肩に柩をのせて」の周辺資料を分析し、恩師倉崎仁一郎とその家族が与えた影響について解説した。
2 口頭発表(一般)
川端康成"幻の処女作"「生徒の肩に柩をのせて」について
韓国日本基督教文学會 国際学術発表大会
2017/09/23

川端康成が中学校5年生時に掲載された「生徒の肩に柩をのせて」(「団欒」大正六年)について解説した。後の「倉木先生の葬式」(「キング」昭和二年)、「師の柩を肩にした者」(「會報」第四十八號 昭和七年)、「師の棺を肩に」(「東光少年」昭和二十四年)との関係から、川端の「孤児根性」発生のプロセスについて論じた。
3 口頭発表(一般)
明治大正期の大阪府立茨木中学校の教師陣――川端康成と倉崎仁一郎の例を中心に
Modern Literature and Education: Exploring New Approaches to the Study of Literature
2017/07/15

明治二八年創立の大阪府立茨木中学校は各分野において数々の著名人を輩出してきた。創立期の教師陣は、国民の中に中堅層のウエイトを増やすことが国の為になると信じていた。高碕達之介と濱田眞名二、川端康成と倉崎仁一郎、藤波大超と天坊幸彦、杉本傳と入江稔夫等、教師が影響を与えたケースは枚挙に暇がない。そこで本発表ではノーベル文学賞受賞作家である川端康成と倉崎仁一郎の例を取り上げ、川端の作家人生に与えた影響について解説する。
4 口頭発表(一般)
川端康成「生徒の肩に柩をのせて」の比較考察―登場人物設定の変遷から見る“孤児根性”の生成―
日本近代文学会九州支部秋季大会
2014/11/30

「生徒の肩に柩をのせて」、「倉木先生の葬式」、「師の棺を肩に」の三作品を比較して、川端の孤児根性の生成過程について実証的に論じた。「倉木先生の葬式」だけが先生の妻が早世した設定になっている。これは先生の娘が孤児となったことを意味する。実際の「先生の奥さん」は大正9年に亡くなっている。この時期から川端の作品に孤児をモチーフにした物が集中していることから、関係性が深いと指摘した。
5 口頭発表(招待・特別)
新資料 川端康成「生徒の肩に柩をのせて」の発見とその意義
尚絅大学国語教育学会
2014/11/23

大正6年に書かれた中学五年生の時の川端の「生徒の肩に柩をのせて」が発見された経緯と意義について論じた。この作品に描かれた恩師の遺族と、川端文学のモチーフが一致していることを指摘した。結論として川端文学の原点とリンクしている事、美の視点を獲得したこと、「褒める事」には教育的効果があることを確認できたとした。
6 口頭発表(一般)
金子薫園『日記文練習法』が提唱する生きた事実の活写法─大阪府立茨木中学校時代の川端康成への影響を中心に
全国大学国語教育学会
2013/10/27

川端康成と大宅壮一の日記に登場する記述から、彼らが在籍していた間、金子薫園の『日記文練習法』が読まれていたことが新たに分かった。当時五年間続けられていた日記指導と共に行われていた独自の指導が金子薫園の作歌法と日記法である。特に『日記文練習法』には川端の「十六歳の日記」に与えた影響が多く指摘できるので比較した。金子は日記文を全ての文章の基礎にあると位置付け、文章上達はそのまま文学向上につながると説明している。
7
川端康成文学の淵源―新資料「生徒の肩に柩をのせて」を軸として―
熊本国語国文学会
2012/12/15

「生徒の肩に柩をのせて」と同じ題材の「倉木先生の葬式」「師の棺を肩に」との比較研究を行った。その結果このような三度にわたる執筆は「十六才の日記」との類似点が多く見られることが分かった。一度目は作家を志す中学生の手、二度目は新感覚派の作家の手として、三度目は日本文化に傾倒していく日本の作家としての手によることを指摘した。
8 口頭発表(一般)
文学性を育んだ5箇年の日記指導―大正期の大阪府立茨木中学校の例―
全国大学国語教育学会
2012/05/26

ノーベル文学賞作家である川端康成の中学時代の作文の点数は53点と低かった。そこでこの開きが何であるかを探ろうとして川端康成が茨木中学校に在学していた当時の教科書を調査し、成績表などから国語への関心度の低さを導き出した。当時5年間毎日書かされた日記指導に関しても言及し、この訓練により、文章力が高まったと説明した。この日誌指導は修身の授業の一貫として行われたことを指摘した。
9 口頭発表(一般)
国語教育と川端康成―茨木中学校時代の国語教育を中心に―
全国大学国語教育学会
2011/10/29

川端康成が茨木中学校に在学していた当時の教科書を調査し、成績表などから国語への関心度を導き出した。当時5年間毎日書かされた日記指導に関しても言及し、この訓練により、文章力が高まったと説明した。この時代小学校での日記指導は多く見られるが、中学校での長期的な取り組みはあまり例が無い点で独自性が高い。
10 口頭発表(一般)
川端康成「十六歳の日記」論―美の表現方法を中心に―
日本近代文学会九州支部秋季大会
1998/11/07

川端康成独特の美の表現方法は、独自の写法にあると考察した。特に五感の中でも聴覚に集中した結果、醜悪な対象が美しいものとして印象付ける事に成功している。この発想は俳句の手法に似ている。具体的には祖父の小水の音を清水の音に捉え直している視点である。この情を省いた写生が、対象を美的なものへと昇華していることに成功している。これが作家の出発点であった。